2014年11月24日月曜日

障害の重い子どもの目標設定ガイド: 授業における「学習到達度チェックリスト」の活用

この書籍を買うと「重度重複障害を持つ子どもの目標設定のためのチェックリスト」のデータ(エクセル形式、PDF形式)がダウンロードできます。

今後もHPで最新版を更新していくそうです。

本の厚みがなく、価格もそれほど高くないので気軽に購入できるのもよいです。

ページ数少ないけど重要な点が項目ごとにわかりやすく掲載されています。

0歳児から1歳児までの段階を6段階(1、2、4、6、8、12)に分けていて、スコアは月例に該当するのも分かりやすいです。

重度重複障害を持つ子どもの場合0歳児から1歳児までの段階をゆっくりのペースで発達するか、または同じ段階に長くいることが多いように感じますので、次の目標を設定するのが難しいです。その点ではこの段階を6段階と分けられているのはありがたいと思いました。

(重度重複障害のこどものコミュニケーション面についての段階表については他の書籍がありますが)今回紹介するこの書籍は重度重複障害を持つ子どもの教科としての「国語」「算数」について目標設定するためのチェックリストを作成することができるのがよいところです。

今、重度重複障害のこども「国語算数(みる・きく)」の授業をやっていて算数についてはどのようにとらえていいのかよくわからなかったので、その点についてのヒントがもらえました。

チェックリストは目の不自由さや手指の操作の困難さは考慮してないとのことで、それを代替する行動を検討する必要があるとのこと。

著者の徳永先生は昔の久里浜養護で重度重複の肢体不自由の教育にあたられていたそうなので、そのへんのことも配慮されています。

このチェックリストを使うにあたっての限界点も示され、授業をおこなうにあたってはこのリストだけに頼るのはよくないと書かれています。

ひとつの参考にしながら専門的な技術を生かしてダイナミックな授業をしてほしいとのことで、好感の持てる本です。

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